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三原舞依「いつかノクターンを滑りたい」  憧れの浅田真央、飛躍した1年を語る
配信日時:2017年6月21日(水) 10:50
https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201706190005-spnavi?p=1

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飛躍のシーズンを過ごした三原舞依。「予想外の展開だった」というこの1年や、五輪への思いなどを語ってくれた【スポーツナビ】

 三原舞依にとって、2016−17シーズンは「予想外の展開」だった。シニア1年目ながら、グランプリ(GP)シリーズのデビュー戦となったスケートアメリカで3位表彰台入り。その後も全日本選手権で3位に入ると、四大陸選手権で初優勝、世界選手権ではショートプログラム15位から、見事な挽回を見せて5位まで浮上した。さらにシーズン最終戦の国別対抗戦では、フリースケーティングの日本歴代最高得点(146.17点)を更新するなど、1年間で飛躍的な成長を遂げている。

 今年4月に引退した浅田真央さんに憧れて、フィギュアスケートを始めた三原。インタビュー中もしきりに彼女の名前を口にしていた。「これまでで一番印象に残っているプログラムは?」、「いつか滑ってみたい曲は?」。その質問に対して、三原は笑顔で浅田さんの代表的なプログラムを挙げた。

 「プレッシャーが全然なかった」

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四大陸選手権での優勝を始め、世界の舞台で結果を残した。三原は「プレッシャーが全然なかった」ことを、成功の要因として挙げた【坂本清】

――16−17シーズンは飛躍の1年になりました。

 シニア1年目だったんですけど、国別対抗戦や世界選手権に出られたり、四大陸選手権で優勝できたりと、予想外の展開がすごく多かったです。病気(編注:15年12月に若年性特発性関節炎を患う)から復帰してのシーズンでしたし、スケートをできる楽しさや幸せを感じながら滑ることができたので、良かったなと思います。

――シーズンが始まる前、自分がここまで成長できると思っていましたか?

 全く思っていなかったです(笑)。滑れるだけですごく幸せだなと思っていたんですけど、まさか平昌五輪の枠が懸かっている大切な世界選手権に出られるなんて……。その機会を与えていただけてうれしかったです。

――飛躍できた一番の要因はご自身ではどう考えていますか?

 今季はプレッシャーが全然なくて、緊張もあまりせずに、最初から笑顔で滑れたのが良かったかなと思います。GPシリーズの初戦がスケートアメリカだったんですけど、自分が憧れている浅田選手と同じ舞台に立てるというのがすごくうれしくて、行く前からわくわくしていました。自分の演技がどうとかではなく、日本代表として同じ会場、同じ空間にいられることがうれしくて、浅田選手を応援する気持ちで試合に行っていましたね(笑)。公式練習でも隣で滑っていたのを目でずっと追っていたら、先生に「ちゃんと練習しなさい」と怒られちゃって……。それくらい応援しながら、同じ大会に出られるうれしさでやっていましたし、そういうことも良かったのかなと感じます。

――今までは試合で緊張していたのですか?

 ジュニアのころはすごく緊張していて、全日本ジュニアのときは特にしていましたね。緊張しなくなったのは病気から復帰して、スケートに対する気持ちが変わったからかなと思います。

――具体的にどう変わったのですか?

 氷に乗れるだけで幸せというのをあらためて感じましたし、氷に乗れなかった4カ月間を考えると、「今日も練習できる、明日も練習できる、昨日も練習できた」といううれしさが自分の中で生きているんだと思います。感謝の気持ちの方が大きくて、プレッシャーなんてどこかいっちゃうみたいな感じです。

 「スケーティングが何よりも好き」

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「スケーティングが何より好き」と、滑ることに対してはこだわりを見せる【坂本清】

――スピード感あふれるスケーティングは本当に素晴らしいと思います。どのようなトレーニングを積み重ねて、そのスキルを身につけたのですか?

 スケーティングが何よりも好きなので、練習では一番多くやっていると思います。あと病気の間は氷に乗れなくて、乗れるようになってからもしばらくお医者様に「まだジャンプはダメ」と言われていた時期があったんですね。そのときにスケーティングの練習を少しでもやろうと思って、氷の上に乗っていたのが今生きているのかなと思います。

――スケーティングについて、指導を受けている中野園子先生からはどのように言われているのでしょうか?

「何回も氷を押さなくても、1歩でどれだけ滑れるかが大切だよ」といつも教えてくださいます。プログラムの中でたくさんクロスすることがあるんですけど、それを何回もやるのではなく、1回か2回でスーッと演技に溶け込むようなスケーティングを目指してやっています。

――理想とするスケーティングスキルを持つ選手はいますか?

 女性では浅田選手のスケーティングですね。男性ではパトリック・チャン選手(カナダ)のようなエッジを倒したスケーティングを目指しています。

――スケーティングに対するこだわりもあるのですね。

 そうですね。スケーティングをきちんとやることで表現力も付いてくると思うので、まずは足の土台をしっかり固めないといけないと思っています。

 「浅田選手と同じプログラムで滑れたら」

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いつか滑ってみたいのは『ノクターン』。今年4月に引退した浅田真央さんの代表的なプログラムだ【坂本清】

――来季のプログラムは決まっていますか?

 ショートはできたんですけど、フリーはまだ曲を絞っている途中です。ショートは今季とは全く違った新しい私を見せられるようなプログラムを用意しているので、少しでも見てくださっている方々に「舞依ちゃん、変わったね」と思われるような演技をしたいと思います。曲名は……まだ言えないです。お楽しみということで。シーズンが始まるちょっと前のアイスショーで滑ろうと思っているので、お披露目までにしっかり仕上げられるように頑張っていきたいです。

――どういったプログラムになるのかヒントだけでも……(笑)。

 今季の滑らかな『シンデレラ』(フリーのプログラム)の表現とは違ったメリハリのある曲を使っています。手の動かし方がすごく大事な曲なので、大人っぽさも出したいんですけど、それは濃くし過ぎず、少し成長した自分を見てもらえるように、顔の表情なんかも工夫したいと思います。

――来季に向けて挑戦したいことはありますか?

 ジャンプの挑戦はしてみたいんですけど、シニアで戦ってみて表現面でトップの選手とすごく差があるなと感じたんですね。メリハリのある緩急をつけたプログラムを滑れるようになりたいですし、スピンでも回転の速さやポジションの美しさを間近で見て感じたので、そういうところも工夫していきたいです。

――ご自身のものでも、他の選手のものでもいいのですが、一番お気に入りのプログラムを教えてください。

 ソチ五輪のフリーで浅田選手が滑ったラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』です。

――なるほど。それでは今後滑ってみたい曲はありますか?

 いつか『ノクターン』を滑ってみたいなと思います。浅田選手が15歳から16歳のときにかけて滑っていたんですけど、ソチ五輪のシーズンに再びショートで使って、昔とは違う浅田選手の姿を見ることができました。浅田選手のように滑りたいなと思ってスケートを始めた私としては、そのきっかけを与えてくださった浅田選手と同じプログラムで、将来的に滑ることができたらいいなと思います。

 3年前は五輪を「想像できなかった」

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3年前は想像さえしていなかった五輪。しかし、小さいころからの夢であった舞台は、手の届くところまで近づいている【坂本清】

――話はちょっと変わりますが、ご自身ではどういう性格だと思いますか?

 ひたすら負けず嫌いです。 周りからは「おっとりしている」とか「ずっと集中している」とか言われるんですけど、そこまで真面目でもないですし、天才でもないので、トップの皆さんに追いつくにはもっともっと努力が必要だと思っています。

――スケーターとしてやっていける自信がついた出来事は過去にありましたか?

 スケートを始めてから1年くらいたった9歳のときに、初めてシングルアクセルを跳べたんですね。そのときにグレアム(充子)先生から「あなたの足はトリプルルッツまで跳べる足だと思うよ」と言われたのがすごくうれしくて、早くルッツまで跳びたいと思えるようになったことが昔の思い出としてあります。スケーターとしてやっていけるかというよりも、スケートが好きでやっていて楽しいという思いがあって、その楽しさでずっと続けてきたという感じです。

――そんな三原選手が来季は平昌五輪出場を目指します。前回のソチ五輪時は14歳でしたが、当時は今の自分を想像できていましたか?

 想像できていなかったです。 昔からテレビで五輪やGPシリーズをずっと見ていましたが、テレビで見ている夢のような舞台に自分が立っていることが今でも信じられないです。当時は、憧れの選手と一緒に日本の代表選手に選んでもらって、大きな大会に出ることなんて想像もしていなかったと思うので、3年前の自分に「今はこうなっているよ」と伝えてあげたいですね。

――五輪はご自身のキャリアにおいてどういう位置づけになりますか?

 小さい頃からの夢であって、それが目の前に来ているので、しっかり自分でつかみ取れるように頑張りたいと思います。五輪は4年に1回しかなくて特別なんですけど、特別と思い過ぎると緊張してしまうと思うので、 1つの大会として大切にしていきたいです。

(取材・文:大橋護良/スポーツナビ)

170618三原舞依 新FS 練習公開

170618三原舞依 新FS 練習公開 投稿者 figurenews

三原舞依選手のスケーティングは滑らかで真央さんのスケーティングに憧れているのは真央ファンとしては気持ちは分かるけど、イメージが重なる名プロになるものは使用しない方がいいと思うな。

舞依ちゃんの滑りはどちらかというと副怪鳥さんのような滑りなんだよね。本人ももっさりした垢抜けない=子供っぽい感じがトップスケーターに追いつけない理由だと分かっているので、それから脱却すべく努力を重ねている。

舞依ちゃんの2016-17のEXのひとつが「カプリース」だったけど、出来は真央さんのものとは雲泥の差だった。違うプログラムにした方が良かったのにと思った。誰が舞依ちゃんに勧めたんだろうかと思う。

アレクセイ・ヤグディンが2002年のソルトレイクシティ五輪のフリーで「仮面の男」を滑った。それ以来、「仮面の男」で滑る選手がいたけど、ヤグディンのイメージが強すぎて、印象が薄かった。

副怪鳥さんの「トゥーランドット」も同じ女子シングルの選手が使うと、くすんでしまっていた。髙橋大輔さんの「道」も多くのスケーターが滑っているけど、大輔さんのイメージが強烈に残っているので、何で同じ曲で滑るんだろうかと思ってしまう。

バレエの課題曲のような定番曲は多くの選手が滑っているので、選手人生中数回使うのはアクセントとして良いと思う。全部、他のスケーターが滑ったことがないマニアックな曲というのもどうかと思うので。

けれど、映画のテーマ曲のようなあまり多くの人が使わない曲や五輪メダリストが使ったような人の記憶に残っている曲は避けた方が良いように思う。
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