自分のキャリアで一番後悔している

Number 846号 2014年1月30日発売

「自分のキャリアの中で一番後悔している」
ラファエル・アルトゥニアン(コーチ)

 僕が教え始めた時は15歳。少女からレディに変わる年頃でした。普通のコーチなら一番教えたがらない年代でしたが、僕は恐れずに引き受けました。何故だか分かりますか?それは真央が世界最高の選手になると分かったからです。

 普通の選手が苦労するジュニアからシニアへの移行も、真央は本当にうまく行ったと思います。成績も出ていたし、スピードもジュニアレベルではなくシニアとして恥ずかしくないものでした。

 真央は1回教えただけで理解して吸収する無限の才能がある子だったので、僕は、彼女なら何かできるかを見つけて、新しい世界に引き上げようと考えました。具体的に目指したのは、「トリプルアクセル+3回転トウループ」の習得です。そうすれば、1つのプログラムで、トリプルアクセル2本と「3回転フリップ+3回転ループ」を入れることができる。これは真央を女子としては全く世界に類を見ないレベルに引き上げることになるし、バンクーバー五輪に向けた万全の態勢になる予定でした。

 指導して1年半たった'08年1月、アメリカに来られないと真央が急に言い出したので、当時の僕は怒りました。今より若かったし、白黒はっきりつける性格でしたから。お母さんの具合が良くないためというのは隠されていて、後で知ったことでした。自分のキャリアの中で一番の後悔です。今だったら、絶対に違う指導のやり方をアレンジしたと思います。

 僕はまだコーチとしては若く、真央は隠していた。タイミングが悪かったんです。世界選手権で5勝しながら五輪では2度金メダルを逃したミシェル・クワンがよく口にしていた言葉の通りです。「間違ったタイミングだった」と。

 覚えていますか?’08年3月の世界選手権。トリプルアクセルが跳べずに転んでも、すぐに立って他の要素をすべてこなしていましたね。あの時、すでに真央とは別れてしまっていましたが、1月まで教えていたコーチとして、とても誇らしかった。1年半、僕と一緒に「転んでも最後まで滑る」という練習をした成果が出たと感じました。

 あの試合では真央と、もう一人の教え子のジェフリー・バトルが優勝したんです。キス&クライに僕はいなかったけれど、スケート関係者は僕がコーチだって知っている。前代未聞だったと思います。

 別れてしまったことは本当に残念でした。今でも真央のことをラブリーに思っています。純粋で努力家で、素晴らしい心の持ち主でしたから。一緒だった1年半、本当に楽しく過ごせました。そうそう、あまり練習熱心なので、真央に聞いたことがあります。「いったいどれだけ練習するのだ。毎日7~8時間は氷の上で過ごしているじゃないか」と。すると真央は「とにかく練習が好きなんですよ」と。そんな凄い考え方の人間がいるのか、上手になるはずだ!と驚かされました。

 真央に言いたいことは、「グッドラック」。あれだけ練習熱心な真央なら、すべて準備できているはずです。あとは気持ちだけ。自分が最高のスケーターであることを信じて欲しいのです。

 僕との1年目に使った曲、ショパンの「ノクターン」を今年も使っていますね。あれは、まさに『真央そのもの』といったプログラムです。真央の持つ可憐さとショパンはピッタリです。どんなショパンの曲を聴いていても真央を思い出すくらい、合っています。

 真央はジャンプが持ち味だという人がいるけれど、真の力はスケーティングです。ミスターサトウのもとで更に上手になったけれど、以前から素晴らしかった。ナイスなレディに育って嬉しいです。もちろん、これくらい素敵になるって想像していましたけどね。

(取材・構成/野口美恵)

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うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ
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ウワァァ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ン!!!!
。・゚(゚ `Д)ノ。+゚ヾ(  )ノ゚・。ヾ(Д´ ゚)ノ゚+。。・゚ヾ(゚`Д´゚)ノ゚+。ゥギャァァン!!

(追 記)

Rafael Arutyunyan on Mao Asada

https://youtu.be/kkLLwgvT1jE

2016/04/08 に公開
Golden Skate interview: Ted Flett talks with Rafael Arutyunyan on the coaching split with Mao Asada in 2007-08


★フィギュアスケートのヴィーナス★
モスクワの鐘さんのブログ
アルトゥニアンコーチが語る 真央ちゃんとの別れと和解
公開日時:2016年04月09日
http://skatingvenus.blog.jp/archives/1055408877.html

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https://twitter.com/asadamai717/status/717269669481021440
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この記事へのコメント
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2015/09/05(土) 15:28 | | #[ 編集]
非公開コメントの方へ

コメントありがとうございます [。゚+.ァリガトゥ。゚+.]*´∀`)ノ゛

勝手に戻って参りましたが、喜んで下さる方がいらっしゃって、こちらこそ嬉しく思います Σd(ゝ∀・)ァリガトォ♪

08年ワールドで真央ちゃんは一人で頑張って初優勝しました。すごく立派ですよね。自分の実力だけで本当に偉かった。

確かに、ラファエルはアルメニア人でソヴィエト時代にスケートをして、アメリカでコーチをしていた。ということは、日本人のような配慮はしませんよね。欧米人は心で思っている事を有言化しないといけない文化ですものね。
文化の違いというものはなかなか理解できないものがありますね。タイミングは大事ですね。

過去記事のアップなので、「今なぜ?」と初めて訪問される方は思われると思うんですよね。かなり古い記事ばかりで、これでも全部ではないんですよ。重要と思うものだけ、選んで再編集して公開しています。
怒涛の更新は今月中に終わらせようと今必死です。かなりへたれて来ました(汗)

JO今からものすごーく楽しみ~♪行かれる方が羨ましいー超満員ですごく盛り上がるでしょうね。

ブログ拝見させていただきました。私と好きなスケーター&好みの演技が一緒なんじゃないかと思いました。
レストランでダンスする動画、あれいいですね。ああいう軟体美ポジのもの好きなんですよ。

あと、ユッカリーナ様のブログをリンクしてあるのを見付けました。
ユッカリーナ様はいろんな知識を持たれていて、含蓄があって、ヨガマスターで本当に素敵な方です。
前のブログを辞める時に、心が軽くなる事を書き込んで下さって、とても感謝しています。
2015/09/06(日) 01:17 | URL | だらごろこぱんだ #u4iln8sM[ 編集]
おかえりなさいませ!
やっと全部の記事を読み終えました。
まず、こちらの記事にコメントさせてください!

当時のことが一気に脳裏に駆け巡り、私も涙をこらえらませんでした。
真央ちゃんがお母さんの事を隠さざる負えなかったのは、お母さんに対する思いやりと、個人的な事をいっさい言い訳にしない性格と、
やはりマスコミに嗅ぎつけられたくなかったという理由が大きかったのではないかなと、改めて思っています。
佐藤先生にさえ、お母様がお亡くなりになったその時まで、そこまで悪い状態だと聞かされてなかったくらいです。
でも、アルトゥニアン氏のこの告白の様な懺悔のような真央ちゃんに対する気持ちを知る事が出来て、ファンとしてはわだかまっていた気持ちが無くなりました。
「真央の武器は美しさ」だといってくれていたことは、当時の真央ちゃんの演技を観ればわかりますもんね。
それまでになかった美しさが一気に爆発したシーズンだった気がします。
それ以降は言わずもがな…
結果、真央ちゃんはアルトゥニアンに出会えてよかった、彼からタラソワへと真央ちゃんの内面をぐいぐい引き出していってくれるコーチたちとの出会いが今の真央ちゃんを作っていると改めて思います。
そして、真央ちゃんと出会ったコーチすべてが、心の底から愛してくれている事、分かれて何年たっても、異国の選手にもかかわらず思っていてくれている事がとてもうれしいです!
2015/09/09(水) 16:46 | URL | HI #-[ 編集]
HI 様

ただいま ε=ε=(っ*´□`)っタダイマァァァl!!!

> やっと全部の記事を読み終えました。
 
ええっー本当ですか?うわぁー嬉しい ヽ( ´¬`)ノ ワ~イ ありがとうございます!!

> 当時のことが一気に脳裏に駆け巡り、私も涙をこらえらませんでした。

分かります、分かります (´;ω;`)ブワッ

> 真央ちゃんがお母さんの事を隠さざる負えなかったのは、お母さんに対する思いやりと、個人的な事をいっさい言い訳にしない性格と、やはりマスコミに嗅ぎつけられたくなかったという理由が大きかったのではないかなと、改めて思っています。

ああ、そうなんですね。17歳の女の子がよくそこまで考えて、偉い子ですね。感心します。
でも、匡子さんが亡くなる半年ぐらい前に週刊誌の記者が家に行って、顔色が悪いと指摘したり・・・本当に奴らはハイエナみたいで“ゴミ”ですね。

> 佐藤先生にさえ、お母様がお亡くなりになったその時まで、そこまで悪い状態だと聞かされてなかったくらいです。

我慢強い人ですよね。佐藤先生がコーチを引き受ける時に既に断れないぐらい悪い状態だったけど、まさか亡くなるまで悪い状態とは思わなかった。それを真央さんは人前で明るく振舞っていたんですね。織田信成さんも周りの人に気付かれないようにしていたと褒めていましたね。

> でも、アルトゥニアン氏のこの告白の様な懺悔のような真央ちゃんに対する気持ちを知る事が出来て、ファンとしてはわだかまっていた気持ちが無くなりました。

文化の違いは大きいから、ラファエルコーチも悪気はなかったし、真央さんも言えない理由があったのを後で知って・・・ラファエルはとてもショックが大きくて、ものすごく後悔したと思います。

> 「真央の武器は美しさ」だといってくれていたことは、当時の真央ちゃんの演技を観ればわかりますもんね。

成長期の女の子の指導を引き受けるのは大変だけど、真央は素晴らしいスケーターになると思ったと言ってますね。アルトゥニアンコーチはさすが先見の明があります。

> それまでになかった美しさが一気に爆発したシーズンだった気がします。

そう、そう思います!

> それ以降は言わずもがな…

真央さんに合ったものをマンネリと言われようと続けて欲しいと個人的には思ってます。タラソワ先生のプログラムが恋しいです。

> 結果、真央ちゃんはアルトゥニアンに出会えてよかった、彼からタラソワへと真央ちゃんの内面をぐいぐい引き出していってくれるコーチたちとの出会いが今の真央ちゃんを作っていると改めて思います。

そうなんですね。そういう見方をしたら、無駄な時期じゃなかったんだあ。アルトゥニアンと過ごした時期は、無謀なプログラムでこれはリスクが高いと思っていたので、そうか、そういう経緯をたどる道筋を作ってくれた人なんですね。

> そして、真央ちゃんと出会ったコーチすべてが、心の底から愛してくれている事、分かれて何年たっても、異国の選手にもかかわらず思っていてくれている事がとてもうれしいです!

真央さんは人から愛される性格をしています。本当に感心します。やっぱりご両親の育て方が良かったと思いますね。
2015/09/09(水) 18:17 | URL | だらごろこぱんだ #u4iln8sM[ 編集]
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