居酒屋の居酒屋談義①

宝島社 フィギュアスケートファンブック!
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人気解説者 佐野稔さんが語る
男女シングルのメダル有力選手


キム・ヨナのジャンプは「すげえ!」

 女子は浅田真央ちゃんが筆頭にくるんだろうけど、やっぱりキム・ヨナの存在がいちばん怖いところなんでしょうね。バンクーバーの再現になるような気がしますね。4年経っても間に誰も入ってこないというのは、それだけ二人が傑出しているってことなんでしょう。

 今シーズン、キム・ヨナはグランプリシリーズを欠場したでしょ?足にトラブルということだけど、12月に出る予定の大会では3回転の連続ジャンプをポン、ポン、と跳ぶだろうね。その時にグランプリシリーズでほかの選手が出した得点の上を行こうと思っているんでしょうけど、さあ、どうなるか。キム・ヨナのすごいところは、ジャンプの質がいいんです。ジャンプの高さと幅と、跳んだあとの流れ。これがどれも、とんでもなくすごいんですよ。GOE(出来映え点)がつきすぎだと批判する人もいるけど、僕は妥当だと思う。演技をじかで見たら、きっと「すげえ!」って思いますよ。

 真央ちゃんのトリプルアクセルは、誰も跳べないジャンプを跳んだのだからもっと点数をつけろ、っていう声があります。でも、そもそもトリプルアクセルをショートプログラムに入れていいのか。そこだと思う。バンクーバー五輪シーズンの前まで、女子がショートに入れていいのはダブルアクセルまで。基礎点の高いトリプルアクセルを入れていいと認められただけでも、真央ちゃんには大きなプラスになっていると思うんです。だって誰も跳べないんだから。今のところ真央ちゃん一人のためのルールなんですよ。ほかにトリプルアクセルを跳ぶ選手が出てきたら、もっと高い点数がつくようになるかもしれない。どんな小さな国でも1票を持っていて、ルール変更は投票で決まるんです。1票しかない日本が真央ちゃんだけのためにトリプルアクセルの点を上げようと思っても、太刀打ちできないというのが現状じゃないかなと思うんですよね。

ソチ五輪後の日本選手に乞うご期待!

 女子は、真央ちゃんが引退って言われているけど、どうなるのかねえ。続けたとしても、次のオリンピックではまだ27歳だよね。それに、今の時代は引退しなくてもショーに出て、プロと同じ活動ができるじゃないですか。アマチュアをやめる必要がないでしょ。「集大成」という言葉を誤解された、っていう説もあるようね。たまたまそう言っちゃっただけなのに、まわりが「引退」って言うから本人もそんなふうに思いこんじゃったのかもしれない。もしソチで金をとったらやめちゃうかもしれないけど、金メダルはとらせてあげたいし、まだやめてほしくないよね。



生島淳さんに聞く!
本音で話します。ソチ五輪表彰台予想


 フィギュアスケートの採点というものは、スピードスケートのようにオリンピックの舞台の一発勝負で決まるわけではありません。グランプリシリーズから、ジャッジとテクニカルパネリストに対してのアピール合戦が始まる。いわば選挙活動が10月からすでにスタートしていいるんです。

 例えば、今シーズンのグランプリシリーズでは、浅田真央はトリプルアクセルのクリアな成功はまだない。となると審判は、「浅田のトリプルアクセルは両足着氷になりがちだから、しっかり見ておこう」と。どうしても見る目が厳しくなってしまう。逆もしかりで、「この選手のこのジャンプには今シーズン加点がたくさんついて素晴らしかったから、次も素晴らしいはず」と、そういう目で評価をする可能性があります。そのシーズンに安定した成績を残して、ジャッジにアピールすることができたかどうかが、勝負を左右します。そんな前提で、オリンピックのメダル予想をしてみようと思います。

女子は浅田真央が最有力 キム・ヨナの復帰戦も注目

 女子の代表は浅田、鈴木、村上が有力です。安藤がママでオリンピック出場なるか!というマスコミの論調もありますが、極めて可能性は低いです。今季、話題はたしかに提供してくれましたが・・・・・・。昨年の全日本で表彰台に乗った宮原は、トリプルルッツ+トリプルトゥーループのコンビネーションを持っていますが、上位3人の表現力にはまだ及びません。彼女は来年からに期待ですね。

 金メダルの大本命は浅田。今シーズントリプルアクセルをクリアに跳べていない状態でも、200点越えしているバンクーバーのような質の高いトリプルアクセルを跳べれば、まだまだ伸びしろがあるということです。浅田は今シーズン演技構成点が圧倒的に伸びていますよね。表情も良くなりました。ジャンパーは演技麺の成熟が今ひとつと、いうマイナスイメージをもたれがちですが、浅田はテクニカルとアーティステックな部分のバランスが高く評価されています。

 やはりキム・ヨナとの勝負ということになると思いますが、今シーズン彼女が滑っていない状況では何とも言えません。でも、ジャッジはいきなり出て来た人には辛い点をつける傾向がある。バンクーバーのプルシェンコがいい例です。キム・ヨナは、同じように2013年の世界選手権では金メダルをとりましたが、あの時はまったくブランクを感じさせない圧倒的な滑りでジャッジたちも納得した。五輪シーズンはジャッジも目が厳しくなっているので簡単にはいかないでしょうね。ただ、12月に出るという国際大会で高得点をたたき出せば、浅田とはがっぷり四つになるでしょう。金メダルは浅田・キムのどちらか。そして銅メダルはコストナーか、あるいは、開催国ロシアの若手が銅に食い込んでくるか。開催国の選手は表彰台に乗せる可能性がありますよ。バンクーバーのときのロシェットもそうでしたから。

 最終グループを予想してみると、浅田、キム・ヨナ、コストナー、ワグナー、ロシア勢。そこに鈴木が食い込めるかどうか。日本女子が表彰台に複数乗ることも考えられますね。

 女子は3回転+3回転が必須で、さらに後半に3回転ジャンプを決めて1.1倍の得点を狙えるかどうかがポイント。さらにGOEで加点を稼ぐ。とにかく点取り合戦です。

 僕が以前から言っているのは、トリプルアクセルはもっと正当に評価されるべきということ。現状、浅田1人しか跳べない難しいジャンプなのに、評価が低すぎる。そして挑戦するにはリスクがあまりにも大き過ぎるんです。コンビネーションジャンプを手堅くまとめた方が得点が伸びるなんて、スポーツとしてどんどん保守的になってしまいますよ。もっとたくさんの選手が大技に挑戦できるようなルールを作らないと、スポーツとしての魅力がなくなってしまう。見て感動するのは、限界に挑戦する姿なんです。浅田は本物のアスリートですよね。

バンクーバー世紀の戦いは自腹で観戦しました
 
 バンクーバーでは自腹で合計20万円のチケットを手に入れて観戦したんです。浅田のショート『仮面舞踏会』は本当に素晴らしい出来映えだった。だけど、その直後のキム・ヨナの『007』は「まいった!」という感じ。エンタメ性が高くて、会場が盛り上がるプログラムでした。加点が付きすぎるという声もありましたが、実際に滑りを生で見てみると完成度が高かった。とにかく素晴らしい戦いでしたよ。バンクーバーでは、キム・ヨナ陣営が新採点システムを熟知し、点を取れるプログラムを作り、それをきっちり遂行できたことで金メダルを手に入れました。

【T○Sラジオ】生島淳がキムヨナをばっさり

http://www.nicovideo.jp/watch/sm9089326
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