技術スペシャリストの判断は正しい キリッ

銀盤の軌跡: フィギュアスケート日本ソチ五輪への道
銀盤の軌跡: フィギュアスケート日本ソチ五輪への道 単行本 – 2014/1/31
田村 明子 (著)

技術パネルの判断

 浅田のSPの3アクセルが回転不足とされたことが正しい判定だったのかどうか、一部のマスコミで取り上げられた。
「自分としては良かったと思った。でも、回転不足を取られたことは気にしていない」と浅田本人は語った。

 この大会の女子で技術スペシャリストを務めた天野真氏は、かねてから浅田に対する判定が厳しいと一部のファンの間で非難されていた。そのためかマリンメッセ福岡では、彼の名前が紹介されると野次が飛ぶという異様な事態となっていた。

このファンの批判には、何か根拠があるのだろうか。

大会ごとに、技術の判定が厳しめだったり、甘めだったりということは確かに起こる。ジャンプの着氷が回転不足だったかどうか、リプレイ映像でチェックしても専門家同士の間でも意見が分かれることは珍しくないのが現実だ。見る角度により、あるいはブレードが氷に触れた瞬間をいつと見るか、というのも位置によってすごく微妙なものになる。フィギュアスケートはストップウォッチで白黒はっきり判定されるようなスポーツではないのだ。

 だが特定の技術スペシャリストが、特定の選手にだけ厳しくすることが可能だと思っている人は、この採点システム根本的に誤解している。

ジャンプの回転認定プロセスとは

 テレビなどではよく、ジャンプの回転が、回転不足、あるいはダウングレードとされた場合、「ジャッジは回転不足と判定しました」と言うが、これは間違いだ。

 ジャンプの回転、ステップやスピンなどのレベルを判定するのは、氷際に並んでいる9人のジャッジではない。ジャッジ席の一段上のところにヘッドフォーンをつけて座っている、技術スペシャリスト、アシスタント技術スペシャリスト、そして技術コントローラーの3人の仕事である。この3人は合わせて技術パネルと呼ばれている。彼らの判定が、ジャッジのコンピューターのパネルに表示され、ジャッジはそれに対してプラスあるいはマイナスの評価(GOE)を与える。

 ISU技術スペシャリストの資格を得るには、元スケーターで、自国の連盟の推薦を受け、現在もスケート関連の仕事に従事していうrこと、というのが受験の最低条件だ。これらの条件を満たした受験者でも50パーセントは不合格になるという。要するに、元スケーターだからといって全員に技術の判定能力があるわけではない、ということだろう。

 一つの試合で、技術スペシャリストと、アシスタント技術スペシャリストがペアになって行うが、二人の間に上下関係のヒエラルキーはない。アシスタントも必ず、技術スペシャリストの資格を持っている人物で、同じ大会中でも交代でメインになったり、アシスタントになったりする。繰り返すが、たとえ肩書きはアシスタントでも、メインの技術スペシャリストに従わなくてはならない、ということは全くない。

 むしろその逆に、メインの技術スペシャリストが見落としたのではないか、あるいはその判定をもう一度見直す必要があるのではないか、と感じたときに「レビュー」をかけるのがアシスタント技術スペシャリストの主な役割である。

 「レビュー」をかけた技は、技術コントローラーも一緒にもう一度映像でチェックを行う。この「レビュー」の数が多ければ多いほど、当然ながら点が出るのが遅くなる。

 何度見直しても、メインのスペシャリストとアシスタントの間で意見が分かれる場合がある。その場合の最終決定権は、技術コントローラーが持っている。コントローラーが分かれた意見のどちらかにつくかによって2対1の多数決、という形で最終的に決定されるのだ。その意味で言うと、技術スペシャリストよりもその大会の技術コントローラーが誰なのか、ということが判定の難しさの鍵になってくる。

 この技術スペシャリスト、アシスタント技術スペシャリスト、技術コントローラーの3人は、必ず違う国籍でなくてはならない。あくまで偏らないよう、中立的な判定ができるように、というISUの配慮である。

 この3人の間でどのような会話が交わされたのかは、後々になっても決して外部に漏らしてはいけないルールになっている。たとえ判定が不本意であろうと、「あの時、自分は回転が足りていると思ったけれど、他の二人が足りないと主張したのでやむを得なかった」というような言い訳は、墓場まで持っていかなくてはならないのである。

 その会話も、実はISUのスポーツディレクター、ピーター・クリック、そしてイベントコーディネーターのマリオ・メイネルといった大会運営役員たちが、常時ヘッドフォーンを介して聞いてモニターしている。技術パネルとして公正でない、判定能力が足りない、あるいは不適切な言動があったと判断されると、その人物は2度とISUから技術パネリストとしてお呼びがかからなくなる。頻繁に大きな大会で技術スペシャリストに任命される人物は、ISUの運営側が、その能力を高く評価し、信頼を寄せている人物である、と断言して間違いない。

 まとめて言うなら、大きな技になればなるほど、その認定プロセスは、必ず3人の技術パネルが確認している。プラス最低でも二人のISU運営陣が、その会話を傍聴という形で監視を行いながら、決定されたものなのだ。

 浅田真央のジャンプが回転不足になったのは、天野真個人の陰謀のためだというファンの誹謗中傷は、知識不足の誤解であることがこれで理解してもらえただろうか。こうした厳しいモニタリング行われているISUの判定側の中枢に長くとどまるというのは、一般人が考えるほど甘いものではないのだ。

 このスポーツを大切に思い、守っていこうとしているのは選手たちばかりではない。多くの裏方の関係者たちもまた、人生を捧げてこのスポーツの発展のためにベストを尽くしてきたことを忘れてはならない。

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天野真氏のご尊顔  (-人- )ナァ~ム

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暫定的な得点から最終的な得点は下がってしまった。

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試合毎に採点が違うのはおかしい。

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ちゃんと回り切ってきれいな着氷なのに、認定しないのは恣意的なものがあるでしょう。

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天使過ぎる~さ*‘ヮ‘)

私達には採点に対する気持ちを一切口にしない。内心は腸が煮えくり返るぐらい腹が立っていたとしても、絶対にそんなことは言わない。常に次の事を考えている真央さん。前に進む事に集中している。

この時は明日のフリーに向けて気持ちを集中させなければという気持ちだったのでしょうか?立派すぎます。本当に偉い人です 。o゜(p´□`q)゜o。
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