御用専門家

★フィギュアスケートのヴィーナス★
モスクワの鐘さんのブログ
佐野氏の説明は破綻している! -真嶋氏の記事に寄せて
公開日時:2015年12月03日
http://skatingvenus.blog.jp/archives/1046577551.html

NOBORDER - ノーボーダー ニューズオプエド
「佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク」ソチ五輪展望 ~NHK杯を終えて見えてきた日本代表争い
配信日時:2013年11月11日
https://op-ed.jp/sports_news/「佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク」ソ-2/

●エース髙橋大輔、圧巻の演技

 NHK杯の髙橋大輔の滑り、とりわけショートプログラム(SP)は素晴らしかった。あれだけできるなら「なぜ、それを“スケート・アメリカ”でやらなかったんだ」と言いたくなるくらい(笑)。髙橋が自分のやるべきことをキッチリとやったならば、急成長を見せた町田樹の演技ですら、少し霞んで見えてしまうほど。さすがに、ここ数年の日本の男子フィギュア界を牽引してきた第一人者だけのことはあります。

 あのクラスの選手になれば、スケート・アメリカからの3週間で技術的に大きく変化することはありません。この短期間で変わったとすれば、やはり精神面でしょう。髙橋本人も「五輪へ向かう気持ちが一番少なかったことに気づいた」と話していましたが、モロゾフコーチの叱責もあって、相当な危機感を覚えたのではないでしょうか。もちろん、精神面の立て直しだけであれほど見違えることができるのは、彼が本来持っている実力の高さを証明しています。

 今回、私が何より感心したのは、髙橋の「侠気(おとこぎ)」なんです。たしかに12月上旬に福岡で開催されるグランプリ・ファイナルの出場権を勝ち獲るには、彼はこのNHK杯で1位になるしかありませんでした。とはいえ、五輪の出場だけを考えたら、GPファイナルを捨てて全日本選手権に向けた調整をするといった、ほかの選択肢もあったはずです。

 それでも髙橋は楽な道へ逃げることなく、あえて自分を崖っぷちに追い込んで、眼の前の困難に立ち向かっていった。原点に立ち返り、若武者のような闘う姿勢を取り戻したところを、高く評価したい。そして見事チャンスを掴み取ってみせた。その結果、ライバルたちの動向を、ある意味「高みの見物」のできるポジションに立ちました。GPファイナルまでの時間を、自分のステップアップに費やすことができます。その点でも非常に価値ある優勝となりました。

●「不運」と言うべき織田信成の得点

 2位になった織田信成の演技については、もっと高得点が出ていてもおかしくなかったと思います。これは私だけの認識ではありません。会場にいた多くの先生方、プロの立場で観ていた人たちの間から「あれは可哀相じゃないか」といった声が挙がっていました。

 特にSPの内容には、織田自身も手応えを感じていたはずです。場内に得点が発表されたとき、狐につままれたような表情を浮かべていたのは、おそらくその落差から来る反動だったのでしょう。

 なぜ織田の得点が伸び悩んだのか。私なりに推測してみたんですが、最も痛かったのは冒頭の4回転トウループを回転不足と判定されたことでした。ジャンプの回転不足を判定するのは「テクニカル・スペシャリスト(コーラー)」「テクニカル・コントローラー」「アシスタント・テクニカル・スペシャリスト」、この3人のテクニカル・パネル(技術審判)です。

 演技を生で目視している彼らが「これは微妙だな」と思ったときに映像で確認するんですが、この映像はISU(国際スケート連盟)が独自に設置した1台のカメラで撮影したモノなんです。そして、このカメラがどこに設置されているのか、選手は知り得ないんです。

 織田の4回転トゥループと、成功と判定された髙橋の4回転トゥループを比較しても、回転そのものに大きな違いがあったようには思えません。ですけど、ふたりがジャンプしたリンク内の地点は、まったく別のところでした。もしかすると、判定に使用するカメラの位置からだと、織田のジャンプが回転不足に見えたとしても仕方ないような角度だったのかもしれません。

 あくまで私の推測ではありますが、こうなってくると「運」「不運」の範疇になってしまいます。ですが、それもまたスポーツを構成する要素の一部だと言うしかありません。

(´・∀・`)ヘー(´・∀・`)ヘー(´・∀・`)ヘー(´・∀・`)ヘー(´・∀・`)ヘー

いやーこうなってくると「運」「不運」の範疇になってくるとは、もはやスポーツではないね。専門家が言ってるんだもの、本当の事なのでしょう。

たった一台のカメラで正確な判断ができないのであれば、カメラの台数を増やしたらいかがですかね?リンクの四隅に置いても、四台で済む。間にも置くなら、六台~八台置けばOK!それぐらいの予算はISUにあるでしょう。

また、天井からもカメラを設置したらいい。人間は主観で判断し、恣意性が入って邪魔するなら、コンピューター判定にしたらいいのにね。まあ、ISUの権威主義は、最後まで機械化の導入を拒むでしょうけどね。

好んで瞬間湯沸かし器
真嶋夏歩さんのブログ
月刊WiLL』1月号(11月26日発売)に掲載が決まりました!
公開日時:2015/11/23 13:08
http://yuwakashiki.blog.fc2.com/blog-entry-19.html

月刊WiLL (ウィル) 2016年1月号
(画像をクリックするとアマゾンへ移動します)

真嶋夏歩さんの記事を読まれた方はぜひWILL編集部へメールで感想を送って下さいまし!
 ( `・∀・´)σ_□_メール~~◇

反響が大きいと次回の記事掲載の後押しになりますので、どしどし送って下さるようお願い申し上げます!! 
d(´・ω-*) オネガイシマース☆★☆

【ご意見・感想の送り先】  will@web-wac.co.jp

“φ(・ω・。*)カキカキ“  “φ(・ω・。*)カキカキ“  “φ(・ω・。*)カキカキ“  “φ(・ω・。*)カキカキ“
スポンサーサイト
―― 浅田真央については、どう思いましたか?

クリック マオについては、子どものときからずっと見てきました。若いころの彼女には最高のスケーティング技術がありました。ショパンの「ノクターン」のプログラムの素晴らしさは未だに忘れられないものです。ロシア人のコーチになってから、彼女のスケーティングが重くなり、その良さがあまり生かされなくなったように感じます。その後、3アクセルへのこだわりが強くなって、迷っているように見えた。昨年度はお母さまのこともあり、きっと大変な思いを乗り越えたのでしょう。そして今年、彼女はまた変わりました。SPはミスがあったけれど、プログラムの内容はとても良かった。ローリーとはまだ直接話していませんが、おそらく彼女を元気付けるものを与えたいと思ったのでしょう。まだ完全ではないけれど、かなり立ち直ったように見えます。それと一時期痩せすぎてしまったけれど、体型が元に戻ってよかったと思います。年齢制限で出場できなかったトリノ五輪当時から、彼女は本当にたくさんのことを乗り越えてきた。ソチではベストな演技をして欲しいと思っています。

―― キム・ヨナとの対決になると予想されますが、勝つことはできると思いますか。

クリック もちろんどの選手だってヨナに勝つことはできますよ。ヨナには素晴らしいジャンプがあるけれど、マオだってそうです。最後は自信の問題でしょう。自信というのはいくら他人から褒められても、外側から来ることはできないんです。本人の中から出てこないといけないもの。自分で感じて、自分で信念を持たなくては。マオはいろいろな方向に行ける幅の広いスケーターです。ヨナはジャンプが強いけれど、レパートリーはあまり多い選手とは言えない。それぞれが本人の良さを存分に生かして欲しいです。

―― 採点方式が今後行くべき方向性など、教えてください。

クリック 5コンポーネンツという具体的な道具が増えたことは良かった。先ほども言いましたが、技術面ではスピンの評価に改善の余地があると思います。それからスピードを計る評価がまったくないことは、問題です。どのようにしてそれをやればいいのかわからないけれど。ストップウォッチで計るわけにはいきませんが、スピードというのはスケートのとても大事な要素ですから。スピードと質を両方保つというのは、大変なことです。ステップシークエンスは特に男子において見ごたえのある要素でしたが、コリオステップを作ったのは間違いだと思いました。何もやっていない選手もいる。ステップシークエンス2つで良かったのにと私は思います。コンポーネンツに関しては、スケーティング技術はいいとして、トランジションはよく理解されていないかもしれません。トランジションというのは、エレメンツの合間に何か違った動きをやてみせることではなく、エレメンツ間を繋げていく動きのことなんです。パフォーマンスはエネルギー、存在感、スピード、体の動かし方など多くのことが含まれます。コリオグラフィー、インタープリテーションに関しては問題ないでしょう。でも正しく使わなければなりません。

150824-5-2.jpg

―― 今後、セミナーなどジャッジの教育についてはいかがでしょう。

クリック これまでもセミナーをたくさんやってきましたが、その場では多くの人々から良い反応をもらいました。だから現場でそれが必ずしも生かされていないのは、なぜなのかわからない。若い世代の人たちは最初からこのシステムから入ってくるので、上の世代よりももっと適応できるかもしれません。細かい部分で、まだまだこれからジャッジ側の課題も出てくることと思います。

(2013年3月、ロンドン世界選手権にて取材)

150824-5-1.jpg
―― 昨夜パトリック(・チャン)が優勝したことについては、どう思いますか?

クリック 今朝、いろいろな人から同じことを聞かれました、まず彼がフリー1位でなかったのは正しいと思っています。SPがすごく良かったので、総合で優勝したことについては問題ないのかもしれませんが、細かく採点をみていないので。個人的には、彼のスケーティング技術はたとえミスがあってもベストだと思います。でも昨夜のトランジション、パフォーマンス、コリオグラフィー、インタプリテーションはデニスがすべて勝っていたと思いました。

―― 日本選手については、どうでしょう?

クリック これはあなたが日本人だから言うわけではありませんが、私は(高橋)ダイスケが大好きです。でもこんなことを言っていいのかわかりませんが、今の彼がベストな環境にいるのかどうか、私にはわからない。彼のことを子どものころから見てきましたが、彼には特別なものがあるとずっと思っていました。でも誰もその彼の本当の才能を伸ばしてあげてこなかった。過去2年間(パスカーレ・)カメレンゴはとても良い仕事をしたと思います。でもダイスケがもしローリー(・ニコル)と一緒にやったなら、素晴らしいものが出来上がるでしょう。私にとってはこの2人のコンビはベストな選択ですね。具体的に言うなら、今季の彼のプログラムは、音楽は素晴らしいのに振付の内容が伴っていない。振付的に言うと空っぽな部分が多くて、まずジャンプを先に入れてから作ったプログラムだということがすぐにわかります。ですから昨日の演技は彼のベストではなかったとはいえ、本来ならもう少し点が伸びても良い選手なのに、伸びなかった。日本には佐藤信夫コーチなど、素晴らしい人材がたくさんいます。でもなぜなのか、すぐに外の人材に頼ろうとするのですね。日本の選手はすごくレベルが高い。でも日本の文化をよく理解できないコーチに頼っても、良い結果が出るとは思えません。ローリーを薦めたのは、彼女のプログラムの作り方が日本庭園に似ているからです。彼女は日本庭園に造詣が深いので、プログラムの中のどこに何を置くべきか、入れるべきか、そういうバランスの取り方を理解しているんですね。ですから日本の選手にも向いていると思うんです。羽生は若いので、エネルギッシュでスピードがあるけれど、まだコントロールが完全にできていない。でもいずれは、できるようになるでしょう。その一方ダイスケはすでに完成されている選手。パトリックと比べるなら、インタープリテーションはダイスケがのほうが優れていると思います。

―― 採点システムを、まだジャッジがきちんと使いこなせていない、とおっしゃっていましたが。

クリック まだ、とは言ってません。多くのジャッジがいて、きちんと使いこなしているジャッジもいます。また知っていても使っていないジャッジもいる。理解していることと、実践することは違いますから。自分の信念を表現する勇気がないのか、あるいはほかに意図があるのか、他の人のことはわかりません。それからジャッジの採点の評価方法も間違っていると思います。たとえばコンポーネンツの採点が他のジャッジと極端にずれていた場合、各コンポーネンツごとではなく、5コンポーネンツ全体の合計で平均値を比べられます。でもこれは間違っています。もともと5コンポーネンツは、順位を決めるために使われるべきものではなかったはずです。スケート技術、トランジションなどは、もともと別々に評価をしなくてはならないのでしょう。昨日のデニスとパトリックのように、スケーティング技術、トランジション、パフォーマンスと1つ1つ正直に感じたままの評価を出していたら、結果は違ったものになっていたかもしれません。ジャッジが要求すれば、選手にはできるんです。でもそれを評価してあげなければ、また後退してしまうでしょう。

―― 見たまま、感じたままをそのまま数値に出すことを怖がるジャッジもいると感じますか?

クリック 真実を語るのは難しいこともあります。人々が理解するのに時間もかかるし、同じ選手でも人間ですから進歩もする。でも意志の強いジャッジでなくては、過去のことを振り切れないかもしれません。この30年、私は正直に採点をしてきたと自信を持って言うことができます。選手も機会があれば、私の言葉に耳を傾けてくれるようになりました。でもこうしたジャッジとして信頼を得られるのは、意見を主張し続けていればこそなのです。たとえばジュニアから上がったばかりのパトリックを初出場したNHK杯で採点したとき、彼の振付は素晴らしかったけれど、パフォーマンスはそれほど高くなかった。私はそれを恐れずに数字で評価しました。ジュニア時代の安藤美姫は、スケーティング技術が低かった。ジュニアからシニアに上がってその翌年にNHK杯で見たとき、トランジションがまったくなかったので私は3.5をつけました。でもその2年後、彼女のトランジションは見違えるように上達したのです。ジャッジの採点はメッセージになり、選手を上達させることができるのです。

150824-4-2.jpg

―― 昨日の女子のSPの感想を聞かせてください。

クリック 最終結果がどうなるかわからないけれど、キム・ヨナはジャンパーとして非の打ち所がなくスピードもあり、着氷も完璧だった。ただ腰を傷めているように見えて上半身の姿勢がちょっときれいではなかったですね。インタープリテーションはあまり高くなかったと思います。久しぶりの競技できっと技術に集中していたのだと思うけれど、それは採点に反映されるべきものですね。カロリーナ(・コストナー)はスケーティング技術は素晴らしいけれど、昨夜の演技は本来の彼女ほど良くはなかった。SPではカナダのケイトリン・オズモンドと(村上)が素晴らしかったと思いました。アシュリー(・ワグナー)はちょっと表面的な印象でした。

150824-4-1.jpg

③に続く~( ´・ω・`)_且~~ チャハイカガ?
ジャッジ・インタビュー

シシィ・クリック

正直に採点すれば、何も恐れるものはない

取材・文:田村明子 Text by Akiko Tamura

ISUレフリー、技術コントローラーの資格も有するドイツ出身のベテランジャッジ。ISUスポーツディレクター、ピーター・クリックの夫人でもある。現在の採点システムが作られたときに、特に5コンポーネンツとは何かを定義する際に、中心的な役割を果たした人物の1人。彼女から見た現在の状況を、実に率直に語ってくれた。

―― 最初に、あなたのフィギュアスケートとの関わりを教えてください。

クリック もともとは国内大会に出場するレベルのスケーターでした。競技から引退したとき、このスポーツとのつながりを保ちたいと思って、ジャッジの資格をとったのです。でもその後、コーチの資格を取ってしばらくジャッジ活動はお休みしました。夫のピーター・クリックと知り合って結婚し、再びジャッジ活動に戻りました。そして新採点システムが入ってきたときに、私もかなりその開発に関わりました。

―― ジャッジは何年くらいからやっているのでしょうか?

クリック 1985年くらいからなので、もう30年近くです。

―― カタリーナ・ヴィットが活躍していた頃ですね。

クリック 彼女は東ドイツ出身なので、それほど顔を合わせたことはなかったのです。でも彼女がリレハンメル五輪に向けてアマチュア復帰したときは、東西ドイツがすでに統合されていたので、ドイツ選手権でジャッジとして彼女を採点しました。体重はもう少し絞っても良いと思ったけれど、彼女のプログラムは素晴らしいものだと思いました。リレハンメルではあまり良い演技を見せなかったけれど、ドイツ選手権での彼女の演技はとても良かったのです。タニア・シェフチェンコという才能ある若手がいましたけれど、ジャッジの中で私だけがカタリーナを1位につけました。でも旧採点システムではどのように素晴らしいのか、きちんと説明できなかったですね。芸術家肌の人たちは私の採点に「それでいい」と言い、ほかの人は若い子のほうがジャンプが多かった、と言いました。当時の表現点では、一般的な印象しか出せなかったのですから。

―― もともと、フィギュアスケートの芸術的な面を大切にしていらしたわけですね。

クリック 両方だと思います。私は質の高いスケーティング技術の大ファンでしたけれど、旧採点方式ではそれがどこにも反映されていなかったんです。それに表現点といっても、例えばある選手は身体の動きがとてもきれいでも音楽性に欠けていたという状態などは、それを点数で反映する方法がなかったわけです。それが今では細かく評価することができるようになりました。でも正直に言うなら、その方式がジャッジたちによって常に正しく使われているとは思いません。道具としては素晴らしいものが出来上がり、言ってみるならフェラーリのように高性能のものができた。でもそれをきちんと運転しなくては、生かされないのです。でもそれも、使う人によるのでしょう。

―― 世界選手権での男子の感想を教えてください。

クリック 技術レベルは2種類の4回転が入ってとてもよかった。言っておきたいのは、フィギュアスケートの評価は、ジャンプか、芸術か、と対立するものではない。そういう方向に行くべきではありません。例えばジャンプで音楽を美しく表現することもできます。そのような発展はとても評価するべきものです。羽生など、ジャンプの軸がとても美しくて、跳び方も音楽にとても合っていると思います。もっとも今のスピンは個性がなくなってしまって、みんな同じようなことをやるようになった。スケーティング技術は、私にとって大切なことですが、選手によってそれを大切にしている選手とそうでない選手がいます。現時点では男子がもっともスケーティング技術を重視して、ステップシークエンスなどで大変に高度なものを見せていますね。でも必ずしもジャッジがそれに反応を示していないので、いつまでこれが続いてくれるのか懸念しています。コリオステップについては、具体的に何をするべきかが決まっていないので、リスクをどこまでとるか個人差があります。昨日はデニス・テンのコリオステップがもっとも良かった。ほかにも能力のあるスケーターは沢山いますが、どこまでコリオステップをプッシュするかは人によって違います。

150824-3-2.jpg 
150724-3-1.jpg

②に続く~( ´・ω・)ノ*:゚・*:゚・☆
銀盤の軌跡: フィギュアスケート日本ソチ五輪への道
銀盤の軌跡: フィギュアスケート日本ソチ五輪への道 単行本 – 2014/1/31
田村 明子 (著)

技術パネルの判断

 浅田のSPの3アクセルが回転不足とされたことが正しい判定だったのかどうか、一部のマスコミで取り上げられた。
「自分としては良かったと思った。でも、回転不足を取られたことは気にしていない」と浅田本人は語った。

 この大会の女子で技術スペシャリストを務めた天野真氏は、かねてから浅田に対する判定が厳しいと一部のファンの間で非難されていた。そのためかマリンメッセ福岡では、彼の名前が紹介されると野次が飛ぶという異様な事態となっていた。

このファンの批判には、何か根拠があるのだろうか。

大会ごとに、技術の判定が厳しめだったり、甘めだったりということは確かに起こる。ジャンプの着氷が回転不足だったかどうか、リプレイ映像でチェックしても専門家同士の間でも意見が分かれることは珍しくないのが現実だ。見る角度により、あるいはブレードが氷に触れた瞬間をいつと見るか、というのも位置によってすごく微妙なものになる。フィギュアスケートはストップウォッチで白黒はっきり判定されるようなスポーツではないのだ。

 だが特定の技術スペシャリストが、特定の選手にだけ厳しくすることが可能だと思っている人は、この採点システム根本的に誤解している。

ジャンプの回転認定プロセスとは

 テレビなどではよく、ジャンプの回転が、回転不足、あるいはダウングレードとされた場合、「ジャッジは回転不足と判定しました」と言うが、これは間違いだ。

 ジャンプの回転、ステップやスピンなどのレベルを判定するのは、氷際に並んでいる9人のジャッジではない。ジャッジ席の一段上のところにヘッドフォーンをつけて座っている、技術スペシャリスト、アシスタント技術スペシャリスト、そして技術コントローラーの3人の仕事である。この3人は合わせて技術パネルと呼ばれている。彼らの判定が、ジャッジのコンピューターのパネルに表示され、ジャッジはそれに対してプラスあるいはマイナスの評価(GOE)を与える。

 ISU技術スペシャリストの資格を得るには、元スケーターで、自国の連盟の推薦を受け、現在もスケート関連の仕事に従事していうrこと、というのが受験の最低条件だ。これらの条件を満たした受験者でも50パーセントは不合格になるという。要するに、元スケーターだからといって全員に技術の判定能力があるわけではない、ということだろう。

 一つの試合で、技術スペシャリストと、アシスタント技術スペシャリストがペアになって行うが、二人の間に上下関係のヒエラルキーはない。アシスタントも必ず、技術スペシャリストの資格を持っている人物で、同じ大会中でも交代でメインになったり、アシスタントになったりする。繰り返すが、たとえ肩書きはアシスタントでも、メインの技術スペシャリストに従わなくてはならない、ということは全くない。

 むしろその逆に、メインの技術スペシャリストが見落としたのではないか、あるいはその判定をもう一度見直す必要があるのではないか、と感じたときに「レビュー」をかけるのがアシスタント技術スペシャリストの主な役割である。

 「レビュー」をかけた技は、技術コントローラーも一緒にもう一度映像でチェックを行う。この「レビュー」の数が多ければ多いほど、当然ながら点が出るのが遅くなる。

 何度見直しても、メインのスペシャリストとアシスタントの間で意見が分かれる場合がある。その場合の最終決定権は、技術コントローラーが持っている。コントローラーが分かれた意見のどちらかにつくかによって2対1の多数決、という形で最終的に決定されるのだ。その意味で言うと、技術スペシャリストよりもその大会の技術コントローラーが誰なのか、ということが判定の難しさの鍵になってくる。

 この技術スペシャリスト、アシスタント技術スペシャリスト、技術コントローラーの3人は、必ず違う国籍でなくてはならない。あくまで偏らないよう、中立的な判定ができるように、というISUの配慮である。

 この3人の間でどのような会話が交わされたのかは、後々になっても決して外部に漏らしてはいけないルールになっている。たとえ判定が不本意であろうと、「あの時、自分は回転が足りていると思ったけれど、他の二人が足りないと主張したのでやむを得なかった」というような言い訳は、墓場まで持っていかなくてはならないのである。

 その会話も、実はISUのスポーツディレクター、ピーター・クリック、そしてイベントコーディネーターのマリオ・メイネルといった大会運営役員たちが、常時ヘッドフォーンを介して聞いてモニターしている。技術パネルとして公正でない、判定能力が足りない、あるいは不適切な言動があったと判断されると、その人物は2度とISUから技術パネリストとしてお呼びがかからなくなる。頻繁に大きな大会で技術スペシャリストに任命される人物は、ISUの運営側が、その能力を高く評価し、信頼を寄せている人物である、と断言して間違いない。

 まとめて言うなら、大きな技になればなるほど、その認定プロセスは、必ず3人の技術パネルが確認している。プラス最低でも二人のISU運営陣が、その会話を傍聴という形で監視を行いながら、決定されたものなのだ。

 浅田真央のジャンプが回転不足になったのは、天野真個人の陰謀のためだというファンの誹謗中傷は、知識不足の誤解であることがこれで理解してもらえただろうか。こうした厳しいモニタリング行われているISUの判定側の中枢に長くとどまるというのは、一般人が考えるほど甘いものではないのだ。

 このスポーツを大切に思い、守っていこうとしているのは選手たちばかりではない。多くの裏方の関係者たちもまた、人生を捧げてこのスポーツの発展のためにベストを尽くしてきたことを忘れてはならない。

150620-2-1.jpg

天野真氏のご尊顔  (-人- )ナァ~ム

150620-2-2.jpg

暫定的な得点から最終的な得点は下がってしまった。

150620-2-3.jpg
150620-2-4.jpg

試合毎に採点が違うのはおかしい。

150620-2-5.jpg

ちゃんと回り切ってきれいな着氷なのに、認定しないのは恣意的なものがあるでしょう。

150620-2-6.jpg

天使過ぎる~さ*‘ヮ‘)

私達には採点に対する気持ちを一切口にしない。内心は腸が煮えくり返るぐらい腹が立っていたとしても、絶対にそんなことは言わない。常に次の事を考えている真央さん。前に進む事に集中している。

この時は明日のフリーに向けて気持ちを集中させなければという気持ちだったのでしょうか?立派すぎます。本当に偉い人です 。o゜(p´□`q)゜o。
page back